3・5NOAH武道館(ネタバレあり)

昨日のNOAH武道館。生観戦は叶わなかったので、今日帰ってからG+の即日中継を観る事に。
ちょっと事情があって、第4試合以降しか録画できていないのだけど、まぁ、5大シングル+ジュニアタッグは全て観られたのでよしとしますか。


そんでもって、主だったところを振り返ってみる。












・田上VS丸藤

前回の武道館に引き続き、フジマルの恐ろしさ、天才振りを満天下に知らしめた一戦。
戦前、「フジマルが勝つとしたら丸め込み」とは言っていたものの、実際ああやって丸め込みで勝っても、充分な説得力。

それ以外に、田上の三角締めなんていうのは涙が出そうになりましたよ!あれを引き出してしまうのがフジマルの凄さ。

まぁ、一番印象に残ってるのはやっぱりフィニッシュの一連の流れですけどね。

これを観たときは思わずニヤリとしてしまったんですけど、なぜかというと、先日週プロに掲載された金本のインタビューに理由があるんですよ。


「ヘビーと対戦するより、ヘビーの試合とジュニアの試合で比べて欲しいですね。試合でヘビーと当たって、丸め込んで勝ったとしても勝ったと思えないですから」


この日のフジマルの試合は、このコメントに対する強烈なアンチテーゼとなっていたのですよ。本人の意思かどうかはともかく。

1月のKENTAとの試合で、ヘビーを食う内容で「年間ベストバウト」の呼び声高い珠玉の一戦を紡ぎ上げたフジマルが、その次の武道館で、前ヘビー級チャンプの田上相手に技を受け捲くり、相手の持ち味を存分に引き出した上で、最高のタイミングで、説得力十分のスモールパッケージで勝利。憎いことに、丸め込む際相手の腕をクラッチしてるという芸の細かさ。
あの試合を観て、文句言うやつぁいないでしょ。

要するに、ああだこうだいいつつ未だヘビーと対峙すらせずにいる新日ジュニアに対して、彼は当たり前にヘビーと試合して、内容でも結果でもヘビーを超えてしまうという。


「俺はジュニア同士の試合でも、ヘビーとの試合でもどちらでもヘビーを超えましたけど、何か問題でも?」


そんなメッセージをさらりと試合の中に込めてしまうフジマルのしたたかさに乾杯。



それにしてもフジマルでかくなったなぁ・・・最初の腕を取られて取り返すアクロバティックなムーブ、あれは昔からよく見せてたけど、妙に重くなってたもの(笑)


・三沢VS森嶋

田上VS丸藤と並んでこの日のベストバウト!
伝説の3・1以来の三沢のシングルのベストバウトじゃない!?久々に怖い三沢さんを見たよ。
結果が出なかったのは残念だけど、森嶋もこれでホントの意味で飛躍できそうな気がする。
力皇も天龍も引き出せなかった三沢の底力を引き出したのだから天晴れですよ。
体張ってたし、森嶋の覚悟は充分感じられました。


・KENTA VS 小橋

うーん・・・どうもKENTAの対へビーの試合はここのところいつも同じような感じだなぁ。
確かに、当たり前のように胸を突き出して小橋のチョップを受けるKENTAの体の張り方は敬服に値するんだけど、そろそろああいうアプローチに飽きてきた気もする。
あと、仕方ない部分もあるとは思うけど、どうしても打撃一辺倒ではヘビーとやっても「勝てる!」というシーンを作り出すまでには至らないんだよなぁ。
実は、そこが一番の泣き所だと思う。どんなに体を張っても、勝負事である以上、ましてや「ジュニアVSへビー」という図式の中で「ジュニアの勝利」を期待する向きがある以上、実際には勝てないまでも「おいおい、これ、勝っちゃうんじゃないの!?」というシーンを作り出せないというのはかなり厳しいなぁ、と。

とはいえ、あれだけの試合を当たり前にやってのけるのは凄いと思うけど・・・ただ、やっぱり評価としてはフジマルに軍配が上がってしまうよね。彼は毎回違う驚きを提供してくれるし。こちらの想像を常に上回る、裏切るところがすごい。


・ジュニアタッグ

いかにもジュニアらしいスピード感あふれる試合だったけど、その前にKENTAやフジマルがヘビーと試合している以上、ジュニア同士で試合をしてるという図式そのものが物足りなく映ってしまうのは仕方ないというか、これはちょっと可哀想な気がしました。これは彼ら自身の問題、とは別のところにあるような気がするし。
ただ、日高&藤田もヘビーとバリバリやってるわけで、その辺はあまり気にしなくてもいいかも。

唯一どっかのジュニアだけが、ヘビーとジュニアを分けて考えてるんだよね。不思議なことに。
若干17歳の中嶋君でさえ、ヘビーの打撃を胸を、顔を突き出して受けているというのにね。

それにしても日高のムーブはすばらしい。


・秋山VSみのる

ビンタ合戦に焦点が集まってしまいがちだけど、試合序盤の手の取り合いだったり、バックの取り合いだったり、技を出さなくても客を引き付けてしまうオーラ、そういうところにプロとしての凄みを感じました。
この日、彼らは殆ど技なんて出してないしね。

逆に言えば、彼らの凄みを出すのに、ビンタ合戦である必要は無かったかな、という気もします。

最後のリストクラッチは説得力抜群だった!
秋山さんは技の美しさで魅せる人だから、やっぱり膝の連発は辞めて欲しい・・・。



ひとまず、今後ヘビーの挑戦者とジュニアタッグの挑戦者がどうなるのか、が気になる。
ジュニアタッグに関しては鼓太郎&マルビンあたりが来るんじゃないかな。というか、それならハッピーエンドになると思うし。